2015年12月6日日曜日

霜葉紅なり

二月の花より紅なり。
とはいうものの、
本当に本当に、赤く、深く、美しい。
まさに言葉を失う。

杜牧に倣うなら
 歩みをとどめて坐(そぞろ)に愛す満天星(どうだんつつじ)
 霜葉は二月の花より紅なり
…と言った感じか。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

耳嚢に
「感賞の餘り言語を失ひし事」という話がある。
朝顔の花があまりにたくさん見事に咲いているのを見て
感動のあまり
思いもよらない
「ばかばかしい」という言葉と口走ってしまい、
しかもそのあとは言葉が出なかった、
というはなし。

  …感賞の余り、手を打て、
  「さて馬鹿馬鹿しき」と言ひ出だし、
  あとを言ふべき事なく、
  誠に赤面無言なりし、と。

それにしても美しい。


遠上寒山石径斜
白雲生処有人家
停車坐愛楓林晩
霜葉紅於二月花

遠く寒山に上れば石径斜めなり
白雲生ずる処人家有り
車を停(とど)めて坐(そぞろ)に愛す楓林の晩(くれ) 
霜葉は二月の花より紅なり.

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