2016年3月21日月曜日

桃夭

桃之夭夭 灼灼其華
之子于帰 宜其室家

桃之夭夭 有蕡其実
之子于帰 宜其家室

桃之夭夭 其葉蓁蓁
之子于帰 宜其家人

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初めての子どもができたとき
ハイテンションな妊婦は
男か女かわかりもしない胎児を
 ももちゃん
と呼んだので
その子は「もも」であることが確定した。

さんざん考えた挙句の果ては
何の工夫もないシンプルな結果への帰着で、
「思無邪(思ひよこしま無し)」を
そのまま文字に延べたような
詩経巻頭のこの詩(桃夭)から
「桃」と「華」を選んだ。

ただ、
どこにもいなかった命が
ここに兆(桃)し、
やがて化(花)していく不思議に感じ、
「華」ではなく
その異体である「花」の文字を選んだ。

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爾来17年。
蝶となるのか
カブトムシとなるのかはわからないが
確かに化している真っ最中ではある。

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