2016年9月4日日曜日

革を縫うための麻糸の蝋引き

革を縫うときは
蝋を引いた麻糸の両端に針を取り付け
左右それぞれの手に針を持って
「テツ and トモ」の「なんでだろう」
の要領で縫う。

麻糸への蝋の引き方。
特にうまくできているわけでは決してないのだが
蝋の引き方はうまいこと工夫できているのでは?
と思い紹介してみる。

これが天魚式蝋引き台


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麻糸。
「麻ひも」は「(コーヒー豆なの℃入っている)麻袋」はジュート麻などでできているが
麻糸はその葉っぱが大麻になったり
その実が七味唐辛子に入っているあの「麻」である。
ただし今繊維を取るために栽培される麻には大麻成分は含まれていない。


糸をすく。
糸をそのまま針穴に通して折り返すと
その部分は糸2本分、つまり太さが2倍になり革を通りにくくなるので
折り返す部分は
あらかじめすいて細くしておく。
僕は、刃が硬いのと研ぎやすいのとで
石でハンコを彫るときの印刀を使っている。
キチンと研いだナイフなのでこれをやると
結構刃が傷んで惜しい。


天魚式「蝋引き台」
これが今回の「うり」である。
案外貧相である。
木切れに床革が貼りつけてある。
まぁそれだけ。

作業台に「汎用の穴」が開いている。
木の釘?は汎用穴にいろいろを固定するために木のきれっぱしを削ったもの
蝋引き台の穴はドリルで開けたのではなく
木切れにたまたまフシがあってもともと開いていた穴である。



蝋を引く
糸を2つに折って、
蝋引き台に蝋で挟んで引っ張る。
蝋引き台はもう蝋がたっぷり染みているし
この作業でまた蝋が補充されるので
糸は両面から蝋が引かれる。
手で糸を蝋に押し付けて引く、
或いは蝋を融かして糸にしみこませる、
というのが一般的だが
この方法にしてからほんと楽になったと絶賛自画自賛中



蝋を引いた糸



糸は針穴に通して
串刺しにして引き抜き(写真左)
撚りをかける(写真右)。



ぴ~んと張った
蝋引き糸の出来上がり。


60㎝くらいの糸で
革の厚みにもよるが
20㎝ちょっとくらい縫うことができる。
革の手縫いは
難しくはないと思うがなかなか面倒。

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