2017年3月24日金曜日

左切出し 蓮華の蕾の鞘

革断ちの鞘を作った勢いを駆って
むき出しだった切り出し(左)の
柄と鞘を作る。




例によって
庭に転がっている木切れを拾ってくる。



鉈で割る。
細かい節がたくさん入っていて、
写真ではわかりにくいが
ねじれて割れた。
まぁよしとするか。


切り出しの刃の形に彫り込む。
やわらかい木だな~。
細工しやすいけど、大丈夫かな、強度的に。


割った面同士で貼り合わせる。



形を整える。


雑な仕事だな~


いろいろ問題はあるけど
とりあえず鞘ができたことにする。
なんだか蓮の蕾みたい。


柄がちょっと細いので
床革をもう一重巻く。


完成。


なんだか不思議な形に出来上がっちゃったな。




正確には覚えていないが
とある河で
とんでもなく手ごわい妖怪に
三蔵法師は囚われてしまう。
どうにも打つ手のなくなった悟空は
観音さまに助けを求めに行くと
観音さま様は竹を削ってせっせと籠を編んでいる。
(器用なんだな)

籠が出来上がると
「さぁ行こうか」
と、悟空を伴い現場に向い、
河に籠を沈め、
引き上げると1匹の金魚が掬いあげられる。
観音さまは
「妖怪は捕らえられた。
 三蔵を解放してあげなさい。」
と悟空に命じる。

実はこの妖怪の正体は
観音さまのところの蓮池の金魚で
毎日お経を聞くうちに神通力を備え、
蓮の蕾を錬成して武器にかえ
大水に乗じて池から逃げ、
ここで妖怪になっていたのだという。

…ということで、
できあがった切り出しの形を見て
「蓮の蕾を錬成した武器」
を思い出したのだった。
(長いな)

なお、この時の
籠(=籃)を持った観音様の姿が
魚籃観音である、と西遊記では主張している。


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