2017年4月12日水曜日

桜と幹と卒塔婆


会社に、三種の桜が少し離れて並ぶところがある。

いつもは
大島桜が散り始めたころ
染井吉野、
染井吉野が終わりに近づいて山桜が咲くのに
今年は三つがほとんど同時に満開に。

梅、桃、桜ならぬ、
3つの桜の「三春」といったところか?

華やか。

種類が違うと
幹が案外違う。
気づいていない人も多いのでは?

「桜らしい」と思えるのは山桜。
樺細工(桜の皮の細工)の茶筒だったり
掛け軸の桜の幹だったりするからだろうな。



大島桜も樺細工に使うそうだけど
ちょっと粗い感じ。



これが染井吉野だと
ゴツゴツした感じ。
写真の幹は未だ滑らかな方だと思うけど。
街路樹の桜は
黒くて岩のような幹だったりする。




染井吉野の、そんな武骨な幹に
あでやかな花が咲くのを見ると
なぜか能の「卒塔婆小町」を思い出す。
目の前にある理屈っぽい老婆との姿と
艶やかな前半生との対比、
なのかな。

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